土地選びのポイント「用途地域」って?
- 2023.05.04
- 不動産
周辺環境の選び方
これから家を建てようとしている方にとって、建てる場所の周辺環境は大きな基準の一つになると思います。
「通勤がしやすい」「買い物するのに便利」など人によって選ぶ基準は様々ですが、現在建っている建物を基準にするのも必要ですが、これからどんな建物が建つのかというのも気になりませんか?
そこで参考になるのが「用途地域」です。
「用途地域」って何?
「用途地域」とは計画的に開発を行うために、用途に応じて13地域に分けられた区分のことです。
用途地域によって建てることのできる建物の種類や広さ、高さなどに制限があります。
実は、ほとんどの地域で住宅を建てることができるので「じゃあ地域は気にすることないのでは?」と思われるかもしれません。
ですが、上記のように用途地域によって住宅以外に建てることのできる建物に違いがあります。現状では快適そうに見えるエリアでもこれから建つ建物によっては住環境が大きく変化する可能性もあるので、自分がどんな生活をしたいかによって土地を選ぶ指針のひとつにすることができます。
では用途地域にはどんなものがあるのでしょうか。
用途地域一覧
第一種低層住居専用地域 | 低層住宅のための地域です。小規模なお店や事務所をかねた住宅や、小中学校などが建てられます。 |
第二種低層住居専用地域 | 主に低層住宅のための地域す。小中学校などのほか、150㎡までの一定のお店などが建てられます。 |
第一種中高層住居専用地域 | 中高層住宅のための地域です。病院・大学・500㎡までの一定のお店などが建てられます。 |
第二種中高層住居専用地域 | 主に中高層住宅のための地域です。病院・大学などのほか、1500㎡までの一定のお店や事務所など必要な利便施設が建てられます。 |
第一種住居地域 | 住居の環境を守るための地域で3000す。3000㎡までの店舗・事務所・ホテルなどは建てられます。 |
第二種住居地域 | 主に住居の環境を守るための地域です。店舗・事務所・ホテル・カラオケボックスなどは建てられます。 |
田園住居地域 | 都市部における貴重な田園風景とそれがもたらす周辺の良好な低層住宅の環境を守る地域です。その地域で生産された農産物を使用する場合は500㎡までのお店が建てられます。 |
準住居地域 | 道路の沿道において、自動車関連施設などの立地と、これと調和した住居の環境を保護するための地域です。 |
近隣商業地域 | まわりの住民が日用品の買物などをするための地域です。住宅や店舗のほかに小規模の工場も建てられます。 |
商業地域 | 銀行・映画館・飲食店・百貨店などが集まる地域です。住宅や小規模の工場も建てられます。 |
準工業地域 | 主に軽工業の工場やサービス施設等が立地する地域です。危険性・環境悪化が大きい工場のほかはほとんど建てられます。 |
工業地域 | どんな工場でも建てられる地域です。住宅やお店は建てられますが、学校・病院・ホテルなどは建てられません。 |
工業専用地域 | 工場のための地域です。どんな工場でも建てられますが、住宅・お店・学校・病院・ホテルなどは建てられません。 |
このように、用途地域によって建てられる建物の種類が決まっています。
例えば商業地域を選んだ場合、様々な商業施設が周りにあるため生活や遊びには便利な反面、遊戯施設なども建てることができるため夜遅くまで周囲が騒がしくなる可能性があるなどデメリットとなる場合もあります。
建ぺい率・容積率の違いも
また、用途地域は建てられる建物の種類だけでなく、建ぺい率・容積率にも違いがあります。
例えば京都市内の商業地域の場合、建ぺい率80%・容積率600%のような地域もあるため、現在近隣が低い住宅だった場合にも比較的高層な商業施設が建てられる可能性もあり、当初予想していたより日当たりや眺望が悪くなったりする可能性もあります。
また、京都市内の第一種低層住居専用地域の一例ですと建ぺい率50%・容積率80%などもあり、土地の広さに比べると思ったような大きさの家が建てられないということもあるので注意が必要です。
建ぺい率・容積率とは?
建ぺい率とは、土地の敷地面積に対して建てることのできる建築面積(真上から見た建物の面積)の割合を指します。
例えば、100㎡の土地で建ぺい率が50%の場合50㎡までの建築面積の建物を建てることができます。
容積率とは、敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合を指します。
例えば、100㎡の土地で容積率が80%の場合、延べ床面積で80㎡の建物を建てることができます。
建ぺい率と合わせて考えた場合、100㎡の土地で建ぺい率50%・容積率80%の場合ですと、例えば一階部分が50㎡・二階部分が30㎡だったり、一階二階ともに40㎡の家を建てることができます。
生活スタイルにあった環境選びで後悔のない物件探しを
このように、家を建てる時には現在の周辺環境も大事ですが、これから周辺がどのように変わっていく可能性があるのかも考慮に入れて物件探しをすると、後々「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクを減らすことができます。
天然素材HOMEでは建築のことだけでなく、不動産探しも一緒にお手伝いいたしますので、どのように生活エリアを選んだらいいのかがわからないといった方もお気軽にご相談ください。
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