木目の美しさを引き出す「浮造(うづくり)仕上げ」の床
- 2022.09.29
- 建築

浮造(うづくり)仕上げって?
前回に引きづづき床の無垢材についてのお話です。
前回は「名栗り加工」についてでしたが、「浮造(うづくり)仕上げ」はご存知ですか?
うづくりとは、木材の表面仕上げをする為の道具で、苅萱(かるかや)と呼ばれる植物の根を麻で束ねた、棒状のたわしのようなものです。
このうづくりで木材の表面を磨くことによって、木材の柔らかい部分が削ぎ落とされ、木目に沿って凹凸のある仕上がりとなります。

木材の木目をよく見ると、色の濃い部分と薄い部分に分かれていることがわかると思います。
これは季節によって木の成長の速度が異なる為、木目によって密度が変わってくるために見られます。
色の薄い部分が春から夏にかけての成長の早い「夏目」、色の濃い部分が秋から冬にかけて成長に時間のかかる「冬目」と呼ばれています。
冬目は成長が遅い分密度が高くなり、夏目に比べて硬く成長します。
そのため、うづくりで仕上げる際に夏目の部分が削ぎ落とされ、表面に凹凸ができます。
うづくりのメリット
では、うづくり仕上げの木材を使うことによってどんなメリットがあるのでしょうか。
木目が強調される
もちろん平らな無垢材のままでも木目は見て取れるのですが、うづくり仕上げにすることによって木目に沿って小さな陰影が入ることで、より木目が強調され無垢材の美しさが際立ちます。
せっかく無垢材を使うのだからより木目を目立たせたいという方にはオススメの仕上げです。
足ざわりが良い
合板フローリングの床で暮らしたことのある方はよくわかると思いますが、ツルツルのコーティングされた床の上は油分や湿気でペタペタ皮膚が貼り付くような感触がし、不快に感じることがあると思います。
無垢材の床の場合コーティングがされていないので湿気などをある程度木材自身が吸収してくれ緩和されますが、うづくり仕上げの床の場合表面がデコボコしているので足裏が触れる面積が減ることにより不快感がほとんどありません。
また適度な凹凸が足裏を刺激しているので気持ちよく感じる方も多いのではないでしょうか。
傷が目立ちにくい
無垢材の床は合板フローリングに比べ柔らかいので、傷が入りやすいのがデメリットですが、うづくり仕上げの木材は表面に元々凹凸があることと触れやすい部分が冬目の硬い部分なので、細かい傷が入りにくい、入っても目立ちにくいというメリットがあります。
特にペットを飼われている方は無垢材を使いたいけど傷が気になるという方も多いと思います。
無垢材は犬や猫の爪で細かい傷が入りやすですが、うづくり仕上げの床材を使うことで傷が目立ちにくくなり、ペット自身もうづくり仕上げの凹凸で足掛かりができ、滑って思わぬ怪我をしてしまうというリスクを減らすことができます。
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